今月のKの言葉

2021.10

どうか私と議論して下さい。私の話すことを受け取るだけではなく。
これは私がひとりで話しているのではないのです。まさに、みなさんと一緒に議論しているのです。

J. クリシュナムルティ

Please discuss with me, don't accept anything I am talking about. This is not a talk by me. We are discussing the thing together, talking over together.


J.Krishnamurti

Public Discussion 1 Saanen, Switzerland - 26 July 1978


………
聴衆を前にしてKがひんぱんに語ったフレーズだ。決して「決まり文句」ではなく、切実な指摘である。
名声や地位のあるひとが話し手であるとき、聴く立場のひとは、無批判に、従属的に、ただ「受け入れる」という態度にながされやすい。
権威を認める意識の生起と同時に、検証作業は力を失い、理解を深める作業が放棄される。
「聴く」ことこそは「理解」の源泉、と語り続けたKではあったが、生涯、正当な聴衆にめぐまれなかったようにおもえる。

043

自由でないと、鮮明にものが見えません。自由がないと、美を感じとることができません。

If one is not free you cannot see clearly, if there is no freedom there is no sense of beauty.

J.Krishnamurti
Public Talk 2 Saanen, Switzerland - 09 July 1968


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思考の中では、「不自由な自分」を見出すことは困難である。自由というものの広がりを決めているのは思考だからだ。
狭隘な世界に息詰る意識が、自己の不自由な世界像に気付き、それを広げられるか。その実現には、思考の檻からの離脱しかない。(K's Point)

042

真実を見出すには、頭脳が探求できる自由な状態になければなりません。つまり、そのためには、安易に受け入れたり、信じたりしてはいけません。私が真実を記述してみせることはできますが、あなた自身がそれを体得するものと同じとはかぎりません。

Surely, to find out what is true your mind must be free to inquire, which means that it cannot merely accept or believe. I can give you a description of the truth, but it will not be the same thing as your experiencing the truth for yourself.

J.Krishnamurti, Life Ahead


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われわれは、そもそも自己の認識できる意識世界に閉じこめられて生きている。自分にとって確かな実感をもちうる事象だけを、その意識内で「経験」しているだけだ。
誰か(権威も含め)が見つけた知識を、軽はずみに真実と思い込んではいけない。多分、それらの大半は、自己の意識世界では、真実どころか、ゴミ屑でしかないからだ。(K's Point)

041

変化とは、現状から、それと違ったものへの移動を暗に示すものです。

この違ったものは、単に反対にあるものなのか、あるいは、共に別の秩序に属しているものなのでしょうか。単に真反対にあるというだけなら何も違っていません。寒暖、高低など、両極にあるものは全て互いに依存しあっているからです。

Change implies a movement from what is to something different. Is this something different merely an opposite, or does it belong to a different order altogether? If it is merely an opposite then it is not different at all, because all opposites are mutually dependent, like hot and cold, high and low. 


J.Krishnamurti, The Urgency of Change

040

思考は、樹木を産みだせませんが、家を建てたり椅子を作ったりするのに木を利用してきました。
思考は、利用し、そして破壊するのです。思考は、愛も、思いやりも、美の性質も創造することはできません。

Thought has not created the tree but thought has used the tree to build the house, to
make the chair. Thought uses and destroys. Thought cannot create love, affection and the quality of beauty.


J.Krishnamurti, Letters to the Schools

039

なんとも心地よく純粋に広々とした空が、そこにあるのですが、気まぐれな風に流される小さな雲をめぐって口論しているひとがいます。

There is a lovely pure and open sky and people are quarreling about the small cloud that's driven by the blind wind.

Mary Lutyens, KRISHNAMURTI:THE YEARS OF AWAKENING, AVON, 1991

038

ひとが「在りのまま」という状態こそが神聖であると理解したら、戦争もなくなるでしょうし、願望をいだくことも、搾取することもないでしょう。

If you see that what is is sacred, you do not murder, you do not make war, you do not hope, you do not exploit.


The Urgency of Change, Harper&Row, 1970

037

論理は愛ではありません。理屈も愛ではありません。愛されたい、愛したいという欲望も愛ではないのです。

Logic is not love, reason isn't love, and the desire to be loved and to love is not love.


1977.4.16, Ojai, USA

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明らかに、それではないものを知ることから、自己の陥っている欺瞞や間違いに気付きやすくなる。
しかし、それ以前に、真実を知ろうとしない怠慢や虚偽が大きな障壁となっている。(K's Point)

036

人生は実に不思議なものです。予想を超えたことが頻繁におこります。抵抗するだけではどんな問題も解決しません。並外れた柔軟性と素直なこころが必要なのです。

Life is strange, so many things happen unexpectedly, mere resistance will not solve any problem. One needs infinite pliability and a single heart.


MEDATIONS, J. Krishnamurti, Krishnamurti Foundation Trust Ltd., 1979

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騒ぎに巻き込まれてはいけません。真理どころか、事実さえ誤魔化し、不安を飯のタネにしているだけのマスコミにだまされてはいけません。
自分が素直に納得のいく生き方をつらぬくのです。(K's Point)

035

瞑想は、人生における最高の芸術のひとつです。おそらく、最高のものです。
それに、瞑想は誰からも学べないのです。


Meditation is one of the greatest arts in life, perhaps the greatest, and one cannot possibly learn it from anybody. 


MEDATIONS, Krishnamurti Foundation Trust Ltd., 1979

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インストラクターの指導に従って誘導される行為は瞑想だろうか。それが、知識漬けの頭の描く空間内の出来ごとにとどまっているなら、瞑想ではなく、きっと思考の変形にすぎない。

034

真実を見出すのに、信じる必要はあるでしょうか。知るよりも、学ぶことがずっと重要です。
信念を理解すれば、信念は終息します。信念からこころが解放されると、見る力がえられます。


Is belief necessary to find out? To learn is far more important than to know. 
Learning about belief is the end of belief. When the mind is free of belief then it can look. It is belief, or disbelief, that binds.


The Urgency of Change, Harper&Row, 1970

033

要求は二元論から生じてくるのです。
「私は幸せでない。そこで、幸せにならなければならない。」その、幸せにならなければならないという強い要求にこそ不幸が根付いているのです。

Demand is born out of duality: 'I am unhappy and I must be happy'.
In that very demand that I must be happy is unhappiness.

Freedom From The Known, 1998

032

私は世界であり、世界が私なのだ、というとき、そこには「私」はないのです。それだからこそ、そのような実感が素晴らしいのです。そのとき、愛というものが何なのかを、あなたは知ることになるのです。

When you say, 'I am the world and the world is me,'there is no 'me'. So it is a tremendous thing to realise. Then you will know what compassion is.


Second public talk, Madras, December 1973

031

依存すればするほど、不安は、その依存に比例して増えていくのです。

So you depend more and more, and then the fear increases in proportion to your dependence.


The Urgency of Change

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依存という心情は、他者への期待の膨らみをもたらす思考の働きに依るのだが、その思考の働きに当人が気づいていない。自己の意識の内部で活動している思考を見極めるには、自己像を透明なものにする作業が不可欠である。

030

思考は、孤独を、虚無感を、うみだします。それは、思考が限定されたものであり、断片的で、分割されているせいなのです。このことが分かれば、孤独はなくなり、執着から解放されます。

Thought has created this sense of loneliness, this emptiness, because it is limited, fragmentary, divided and when it realizes this, loneliness is not, therefore there is freedom from attachment.

Brockwood Park, England, 19770830

029

ひとは、在りのままの自分を、在るべき自分像で覆い隠しているのです。それで表面上は、穏やかを装っています。

We cover up what we are by what shall become and we are at peace- superficially.

Krishnamurti And The Experience of The Silent Mind, CHETANA, 1969

028

知ることよりも学ぶことがずっと重要です。信じているものについて学ぶと、信じる必要はなくなります。頭脳が信じるものから解放されれば、ありのままが見えるようになるのです。

To learn is far more important than to know. Learning about belief is the end of belief. When the mind is free of belief then it can look.


The Urgency of Change 

027

奇跡的な感受性をえるには、過去を完全に洗い落とすことです。否定は最も積極的な行動ですから。

This is the miracle of perception – to perceive with a heart and mind that are completely cleansed of the past. Negation is the most positive action.

The Urgency of Change

026

愛は頭の中にはありません。

Love is not in within the brain.

Ojai, 1985

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「考え」の中にあるものは愛ではない。それは、愛のフリをした、計算であり、取引なのだ。

025

愛は、執着のあるところに、存在しません。

Love cannot exist when there is attachment.

England, Brockwood Park, 1977

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執着を愛と勘違いするのは、思考で愛をねつ造しているからだ。

024

善は、「あるべき」ところにはなく、「ありのまま」の理解の中にあります。

The good is not in what should be, it lies in the understanding of what is.

Commentaries On Living, second series, KRISHNAMURTI FOUNDATION INDIA, 1991

023

私は、私自身とその附属物を混同しません。

I don't identify myself with my conditioning.

Public Discussion 1 Saanen, Switzerland ,26 July 1978

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このコメントを口にする少し前にKは、「こういうことは二十歳以来はっきり理解しました。」と笑いながら述べている。
大量の知識、経験などの条件づけ素材が、本当の私を覆い隠しているのだ。

022

How many are willing to step out of the mainstream of society?

どれほどの数のひとが、社会の主流から抜け出たいとおもっているのでしょうか。

Conversations with J. Krishnamurti, The Theosophical Publishing House, 1990

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社会の主流への参入、所属を求めて、学校を選び、職業を選び、組織を選ぶ多数派が、その社会の性格を形成していく。報酬、ステイタス、安全性などを評価基準とした理想的生き方のヴィジョンが主流を産みだし、そこでは熾烈な競争、闘争がくりひろげられる。このような主流に向けての運動に、あなた自身、妥当な決着をつけなければならない。

021

ごく近いところから、一番近いところから、つまり、あなた自身から始めれば、全世界は開かれます。あなたが世界だからです。

hen you start very near, with the nearest, which is you, then the whole world is open, for you are the world.

Letters to the Schools vol.1

020

本気で正直に生きようとするなら、何の矛盾も生じません。

If one wants to live honestly there can be no contradiction.

Last atlks at Saanen 1985, VICTOR GOLLANCZ LTD, 1986

019

T子供の泣き声は静寂です。音が内包されているとき、そこには静寂があります。

hat child's crying is silence. When noise is within it, it is silence.

J. Krishnamurti A Biography, Pupul Jayakar, penguin, 1986

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子供の泣き声は物質的な音を生命から出た訴求の中に閉じ込めているので、愛のバイブレーションでしかないのか。このKのメッセージに意識を没入してみたい。

018

答を追い求めることは、問題を回避することです。 

To look for an answer is to avoid the problem.

Commentaries On Living First Series, Krishnamurti Foundation India, 1991

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問題を理解するのを避けて、答を早急に欲しがる。このような行為が問題の解消を遠ざけるという事実に、思考は気づかない。

017

真実は希望は与えませんが、理解を与えてくれます。

Truth does not give hope;it gives understanding. 

THE POOL OF WISDOM, 2014

016

ひとは過去であり、現在であり、未来なのです。
それが、ひとなのです。

You are the past, the present, and the future. You are that.

On Love and Loneliness, 1994

015

「自分」というものがなければ、死はなんでもありません。

Without the me, death has no meaning

On Love and Loneliness, 1994

014

概念には価値がありません。事実から離れてしまうからです。

Concepts have no value because you are away from facts 

Brockwood Park, 24th June, 1983

013

自由のあるところには、選択肢はありません。

Where there is freedom there is no choice 

3rd Public Talk, San Diego, 1970

012

親切だというのが愛ではありません。
でも、愛は親切のもつものを全て含みもっているのです。

Being kind is not love, but love includes all that. 

5th Public Talk, Saanen, 1984

011

不安は、ありのままを受け入れない姿である。

Fear is the non-acceptance of what is. 

The KRISHNAMURTI READER, 1970

010

待っているのは死である。
生きるのだ。活動するのだ。
歩くのだ。

Waiting is death. Live, move, walk. 

J. Krishnamurti: A BIOGRAPHY, 1986

009

何かについて考えるのと、ただ考えるのは同じではない。

Thinking about something is different from thinking. 

KRISHNAMURTI: THE YEAR OF FULFILLMENT, 1991

008

自分を守ろうとすると、恐怖がうまれる。

Wherever there is a desire for self-protection, there is fear. 

The KRISHNAMURTI READER, 1970

007

見るという行為に予定は入り込まない。

Seeing is not scheduled.

San Diego, California, 1974

006

独りにとどまることは、完全な自由を意味する。

Staying to be alone implys a total freedom. 

Brockwood Park, 1976

005

愛と恐怖は共存できない。

Love and fear cannot go together.

2nd Public Talk, Bombay, 22nd, January, 1978 

004

学ぶという行為は、過去とは無縁の絶えざる運動である。

Learning is constant movement without the past.

Freedom From The Known, 1998

003

思考は時間である。
思考は、体験や知識という
時間とは不可分なものから生じる。

Thought is time.
Thought is born of experience, of knowledge, which are inseparable from time. 

KRISHNAMURTI: THE YEARS OF FULFILLMENT, 1991

002

行動に急ぐな。何が起こっているか、しっかり観察せよ。

Do nothing, see what happens.

A BIOGRAPHY, 1986

001

今日という日の瞑想は、新たな目覚めであり、善良なもののもつ美への新たな開花といえる。

The meditation of today is a new awaking, a new flowering of the beauty of goodness.

The Only Revolution, 1970